うるせえな、と思う夜がある。

苦手な友達がいる。

会うたびに、次はマーライオンこれやったほうがいいよと言ってくる人だ。

悪気はないのはわかる。それも、ものすごく。

でも、やっぱり良い気がしない。

なんだろう。どんなに仲がいい人でも「お前に言われたくねえよ」と心の中に言葉が出てくる。

上から目線?とも言い切れない、その得体の知れない気持ち悪さに吐き気を催す瞬間がある。

普段は雑談しかしないような定期的に会う友人が、ふとしたときにマーライオンこうしたほうがいいよ、とたまに口を出す瞬間がある。

このときは僕は注意深く聞く。どうしてそう思ったの?と深く質問してみる。

この時の相手は、なんとなく思ったことのようで、さらりと答えを教えてくれる。

これってまるで歌みたいだなと思う。

さらりと出てくる言葉を巧みに表現していくのは、歌手も音楽家も俳優も同じだと考えてて。

こうやって話をしてくれる友達もみんな表現者なのかなって思うのです。そしてみんな凄いなと思う。

こうやって聞く耳が持てる友人と最初に書いた友人のこの2人の差はなんなのだろうと昔から思う。

みんなが歳を取っていくけれど、年上や年下から注意され無くなったら終わりだと思っている。

26のとき曽我部恵一さんから30代はダメ出ししてくれる先輩や同年代を見つける期間だぞと強くアドバイスをしてもらった。

怖い。年齢関係なく、「それ、くそださいっすよ」と言ってくれる友人を増やしていきたいものだ。そして僕も大事な人や大事だと思う場面では臆せずダサいものには「ダサいぞ」と言っていきたいと思う。

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